音楽の専門学校について

同じ音楽を学ぶ学校であっても、音楽大学あるいは音楽の学部や学科を持つ大学と専門学校との大きな違いはそのカリキュラムの自由度にあります。たとえば有名な大学であっても、アメリカの場合はバークリー音楽大学のようにジャズを中心の課程においているような大学がありますが、日本ではそのような例はほんの一部の大学がポピュラーの課程をおいている以外は例がありません。ポピュラーの課程がある専門学校で学ぶことが中心となります。日本の音楽業界の中心はクラシックよりもポピュラーや歌謡曲の作曲家や歌手そしてバックバンドやアレンジャーがその中心にいます。

その業界を生きる人たちは分野が違うとはいえ、学ぶべき理論は共通することが多いわけですから、どちらかが高尚というわけではありません。長い時代を生き抜いてきた芸術であるクラシックは伝統的なものですから、技法的な内容からいえば、楽器が飛躍的に発達したバロックから古典に至る時期は技術の変革も大きく、多くの名演奏家が多くの技術書を著しています。しかしそれ以降の変化はあまりあるとはいえず、やがて技術的に煮詰まってしまった結果として従来の理論とは全く異なった理論が生まれました。しかし、各地の民族や自由な発想から生まれたポピュラーの理論は伝統的理論の発展よりも、自由な変化をしてきたといえます。

そのようなポピュラーの理論を学ぶ専門学校のカリキュラムもまた、自由な変化を遂げてきたといえるのではないかといえます。

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